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逆クロス展開が前衛にとって仕掛けやすい展開である理由
//もちおのソフトテニスノート
//2020年9月28日(月) 第257号
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「逆クロス展開は3ラリー以内に前衛が勝負を仕掛けないといけない」
って大学時代のコーチに言われたことを、昨日の記事を書いているときに思い出しました。
昨日の記事↓
【256ページ目:もちおのソフトテニスノート】逆クロス展開の戦術(サイドラインを切ってから)
つまり「逆クロス展開は前衛にとって仕掛けやすい展開だ」という意味。
今回は「なんで逆クロス展開は前衛が仕掛けやすい展開なのか?」について話をします。
大学時代のコーチに教わった
一応、信頼性を担保するために言うと、大学時代のコーチは東京女子体育大学のOG。日本一を経験したことがある人です。
日本一を経験していて、あの名監督である武田博子さん(東京女子体育大学の監督)の指導を受けた人が「逆クロス展開は3ラリー以内に前衛が勝負を仕掛けないといけない」っていうことを言っていた。ので、「それは絶対に間違っている!」っていう説ではないはず。
ただ、その説の根拠は「自分で考えろ!」でした。
んで、自分なりに考えて「あー、こういうことか」って納得ができたので、(正しいかは謎だけど)僕なりの言葉で説明したいと思います。
逆クロス展開が前衛にとって仕掛けやすい展開である理由
一言で言うと、「右利きの場合、逆クロス展開での順コース(相手後衛がいる方のコース)は流しのボールになるから」。
どういうことかというと。
逆クロス展開は順コースが「流し」になる
- 引っ張り = 打点を前にして角度をつける打ち方・コースのこと
- 流し = 打点を後ろにして角度をつける打ち方・コースのこと
なので、逆クロス展開では、右利きのフォアの場合
- 引っ張り(打点が前)=ストレート
- 流し(打点が後ろ)=逆クロス
になりますよね。
【ソフトテニス】「引っ張り」と「流し」の意味と練習方法を解説する
https://softtennis-blog.com/softtennis-pull-hitting
なので、右利きの相手後衛がフォアで構えた時、
- 打点を前にしてストレートに打ってくるかもしれないし、
- 打点を後ろにして逆クロスに打ってくるかもしれない
という2つの可能性を、ネットについている前衛は考慮しなきゃいけない。
んが。
相手後衛が打点を後ろにした瞬間(ボールを引き込んだ瞬間)、「打点を前にしてストレートに打ってくるかもしれない」という可能性が(ほぼ)消えます。打点を後ろにして引っ張るのはむちゃくちゃ難しい技術だからです。
つまり、打点を後ろにした場合は「逆クロスに打ってくる」可能性が限りなく高くなるわけなので、前衛は怖がることも迷うこともなく逆クロスポーチに行ける!ということになります。
そういう意味で、逆クロス展開は仕掛けやすい!っていうことだと思います。
また、流しのボールは引っ張りのボールよりも威力が弱くなりがちです。実際にボールを受けてみたらわかりますが、むちゃくちゃエグい引っ張りのボールはあっても、むちゃくちゃエグい流しのボールはそんなに多くありません。
さらに、流しのボールは角度をつけるのが難しいです。引っ張りはボールの外側を強くインパクトすることで鋭い角度をつけることができますが、流しはボールの内側を強くインパクトするのは難しいので鋭い角度をつけにくいです。
さらにさらに、逆クロス展開では相手前衛が死角に入りやすい(=視野に入りにくい)です。ボールは視野の右側に、相手前衛は視野の左側に位置することになって、ボールと同時に相手前衛を見るのが難しくなるためです。ボールを引き込んで打点を後ろにしたらなおさら。
まとめると、
- 相手後衛が打点を後ろにした瞬間、相手のストレートアタックを警戒する必要が(ほぼ)なくなるので、逆クロスポーチに行きやすくなる
- 流しのボールは威力が比較的弱い
- 流しのボールは角度をつけにくい
- 相手前衛が死角に入りやすい
という理由で、逆クロス展開が前衛にとって仕掛けやすい展開だ!ということです。
☆☆☆
逆に正クロス展開の場合はどうなのか?を考えるともっとわかりやすいです。右利きの相手後衛がフォアで構えた時、
- 打点を前にして正クロスに打ってくるかもしれないし、
- 打点を後ろにしてストレートに打ってくるかもしれない
という2つの可能性がありますよね。
正クロス展開での「打点を後ろにして打つコース」がストレートアタックである以上、「ストレートアタックを打たれるかも」という可能性は最後の最後まで消えません。
なので、「打点を前にして正クロスに打ってくるはずだ!」って判断して先に正クロスポーチに行くのは一種の賭けになります。実際、相手前衛が正クロスポーチに出てきたのを見て、打点を後ろにして無理矢理ストレートアタックを打つ…っていう光景を見たことある人が多いと思います。
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