どのコースに打てばいいか悩んでしまう後衛
「前衛に取られそうで、どこに打てばいいか分かりません。どうすればいいですか。」
コースが読めなくてなかなかボレーができない前衛
「相手が打つコースを予測できなくて、ボレーに出られません。どうすればいいですか。」
こういった疑問に答えます。
本記事では、
①後衛は、相手前衛の動きをもとに根拠をもってコースを狙う
②前衛は、相手後衛のコースをもとに根拠をもってボレーに出る
ことについて書きます。
この記事を読めば、
後衛は、自信をもってコースを狙うことができるようになります。
前衛は、自信をもってポーチボレーに出られるようになります。
後衛は、相手前衛の動きをもとに根拠をもってコースを狙う
どこに打っても前衛に取られそうで、どこに打てばいいか分からなくなる
ことってありますよね。
そんな後衛のみなさんにとって、ある選手の戦術が参考になると思ったので、書きます。
2019年5月に行われた関東学生春季リーグでの東京女子体育大学1年生小林愛美選手の戦略です。
小林選手は、出身高校は文大杉並高校(東京)で、高校時代には、高3でインターハイ個人優勝という成績を収めた選手です。
そんな小林選手は、
全勝同士でむかえた東京女子体育大学vs日本体育大学の試合で、
なかなか思うようにラリーをすることができていませんでした。
後衛とラリーするよりも、途中で我慢できなくなって前衛の方に打ってしまい、ミスをするか前衛にボレーされる、という感じでした。
相手前衛も
「待っていればいつか自分の方にアタックを打ってくるはずだ」
と気づいている様子で、正クロス展開からの小林選手のストレートアタックを完璧にボレーしてポイントを取っていました。
チェンジサイズで、小林・吉田ペアは東京女子体育大学監督の武田先生にアドバイスを受けます。
そこでどんなアドバイスがあったのかは分かりませんが、その後、小林選手のプレーがはっきりと変わりました。
正クロス展開で、徹底的にクロスに打って、相手後衛を勝負をする戦略をとったのです。
相手前衛が待っているストレートに打ったらダメだ。クロスのボールでまだ勝負していないから、クロスに打って後衛と勝負しよう。
と考えたのだと思います。
そこからの小林選手は、たぶん怖かったとは思いますが、「クロスに打つ」と決めて、迷いなくラケットを振っているように感じました。
相手の日本体育大学の後衛は、今までとはちがうコースにボールが飛んできて、明らかに対応が一瞬遅れるようになりました。
そこから、小林・吉田ペアが2ゲーム連取することになったのです。
今回の小林選手のプレーから私たちが学べることは、
・相手前衛の動きのパターンをもとに、後衛は根拠をもってコースを狙うべき
ということだと思います。
前衛は、相手後衛のコースをもとに根拠をもってボレーに出る
このように小林選手が戦略を変更した後、前衛の吉田選手が絡むようになりました。
※吉田選手については別記事に書いてありますので、そちらを読んでいない方は読んでみてください。
相手の日本体育大学の後衛は、小林選手の速くて鋭いクロスボールに対して、対応が遅れました。
クロスに打ち返すのがやっと、という状況に思えました。
しかし、吉田選手は最初の方はうまく絡めませんでした。
正クロス展開で、小林選手が打ってくれたクロスのボールに対して、吉田選手はすぐにストレートを守りにいってしまい、ミドルを抜かれてしまったりしたのです。
ミドルを抜かれると、右利きの小林選手はバックハンドで打ち返さなければいけなくなるので、きついのです。
吉田選手、少し弱気に見えました。
と思いました。
が、ゲームカウント3-3の状況で、吉田選手のプレーが光りました。
正クロス展開の小林選手のクロスボールの後、吉田選手がクロスにポーチボレーに二回行ったのです。
1回目は、相手後衛が吉田選手の動きを見て、さらにクロスの方に打ち、サイドアウト。
(こういうのを、吉田選手のモーションポイントと言います。吉田選手の動き=モーションによって、相手がコースを変えて、ミスをしたからです。)
2回目は、吉田選手がクロスに来たボールをボレーし、ポイントを取りました。
吉田選手は、正クロス展開で自分の後衛がクロスに打った後、相手がクロスに打ち返してくるボールをボレーしにいく戦略をとったのです。
おそらく、
自分の後衛のクロスのボールに対して、相手後衛はストレート(自分の方)には打ってきていない。ということは、クロスに打ち返してくるボールを取りに行けばいいはずだ。
と考えたのだと思います。
結果、小林選手のクロスボールに対して吉田選手がぴったりと合わせて、ゲームカウント4-3にしました。
今回の吉田選手のプレーから私たちが学べることは、
・相手後衛のコースのパターンをもとに、前衛は根拠をもってボレーを取りにいくべき
ということだと思います。
まとめ 根拠をもって戦略を立てよう
・相手前衛の動きのパターンをもとに、後衛は根拠をもってコースを狙うべき
・相手後衛のコースのパターンをもとに、前衛は根拠をもってボレーを取りにいくべき
ということだと思います。
ソフトテニスをやっていると、どうしても目の前のボールに必死になって、
「相手がどうやってプレーをしてきているか」を考えられなくなってしまうことがあります。
その結果、
後衛は「なんとなくこっちに打とう」と判断したり、
前衛は「たぶんこっちに来るだろう」と勘で動いたりしてしまいがちです。
が、それではなかなかうまくいかないことが多いと思います。
ソフトテニスは戦術の取り方で、勝ちやすくなるスポーツだと思います。
その戦術の取り方を考えるときに、
相手がどうやってプレーをしてきているか
を思い出すことで、突破口が見えてくることもあると思います。
「なんとなく」のソフトテニスではなく、根拠をもって戦略的なソフトテニスをしていきましょう!
おしまい!
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