//もちおのソフトテニスノート
//2021年4月18日(日) 第459号
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昨日、高校生の試合を見て、前衛が身につけるべき技術の構造・全体像が見えてきました。
今回も、考えないよりは考えた方がマシだよね、っていう類の話です。お時間がある人や考えるのが好きな人は、よければ読んでください。
タップできる目次
前衛が身につけるべき技術
ネットプレーに限定して考えると、「前衛をやる上で避けては通れないテーマ」を4つに分類できる!と思いました。
- コートのどこに立つか?(=ポジショニング)
- どのタイミングで動き始めるか?(=間合いの取り方)
- どの方向に動くか?(=コースの予測)
- ボールをどう打ち返すか?(=ボレー・スマッシュの技術)
①コートのどこに立つか?(=ポジショニング)

まず、僕がこのメルマガで口酸っぱく言っているポジショニング。
前衛のポジショニングの基本は「相手の打点と自分のコートのセンターマークを結んだ線上に立つ」っていうやつです。超厳密に考えると、微妙に違うんじゃないのかな?って気もしますが、わかりやすいのでこれを基本と考えれば良いと思います。
https://softtennis-blog.com/forward-position-2020
この基本を知った上で、応用(ポジショニングの微調整)を考えるべきだと思っています。
ポジショニングによって得られる効果は以下の通りです。
(1)相手が打つコースを誘導する
人間は「空いているところ」に打ちたくなるものなので、ポジショニングによって「空いているところ」を作ることで、相手が打つコースをある程度誘導することができます(もちろん、あえて裏をかいたりする…っといった駆け引きはありますが)。
※たぶんこれが天才的にうまいのが中本圭哉選手↓
(2)相手が打ったボールに届きやすくなる
ポジショニングは動き始める上でのスタート位置です。そのスタート位置を調整することで、相手が打ったボールに届きやすくなります。
動き始めてからのスピードを速くするよりも、動き始めるスタート位置を調整する方が、簡単だし現実的です。
(3)自分の後衛の負担を軽減する
前衛のポジショニングは、「自分の後衛の守備範囲を調整すること」に他なりません。
②どのタイミングで動き始めるか?(=間合いの取り方)

「ポジションから動かない」という判断をすることもありますが、左右どちらかに動く場合は「どのタイミングで動き始めるか?」という判断が必要になります。
相手とタイミングを合わせるという意味で「間合いを取る」という表現で語られることが多いです。(※ちなみに、早稲田大学の小野寺監督は「間合いを取る」ことをかなり重要視しているようです)
相手が「このコースにこういうボールを打つ!」と決める瞬間はいつなのか?を見極めるわけですが、これが本当に難しい。人によって違うし、状況によって違うし、日によって違うので。
でも、それを見極めようとしないと、「相手がまだどんなボールを打つか決めていない時」に前衛が動き始めることになりがち(いわゆる「動くの早すぎだよ!」っていうやつ)。当然、それじゃボールを捕まえることはできません。
よく「相手がラケットを振り始めた瞬間に動き始めろ」っていう指導が行われますが、あれは不正確です。このあたりについては初期のメルマガ記事に書きましたので、よければどうぞ!
③どの方向に動くか?(=コースの予測)

どの方向に動くか?という判断も、前衛にとっては避けては通れないテーマです。
この点については詳しく書くまでもないと思うので、省略します。
コースの予測に関しては、過去記事でまとめました。
https://softtennis-blog.com/softtennis-predict-the-course-202005
④ボールをどう打ち返すか?(=ボレー・スマッシュの技術)
そして最後に、飛んできたボールをどう打ち返すか?です。
4コースボレーとか4コーススマッシュとかは、この部分の練習ですよね。
4つのテーマを意識して練習するべきでは?

以上のように、「前衛をやる上で避けては通れないテーマ」は4つあると思います。
- コートのどこに立つか?(=ポジショニング)
- どのタイミングで動き始めるか?(=間合いの取り方)
- どの方向に動くか?(=コースの予測)
- ボールをどう打ち返すか?(=ボレー・スマッシュの技術)
でも。
この4つを意識して前衛練習を行なっているチームって、結構少なそうじゃないですか?
ついつい、「④ボールをどう打ち返すか?(=ボレー・スマッシュの技術)」の練習ばかりやりがち。正面ボレーとか、4コースボレーとか、スマッシュ練習とか。
んで、結局「練習ではうまくボレー・スマッシュできるけど、試合になるとそもそもボールを触ることができない…」っていう前衛が生まれてしまう。センスがあって①・②・③が自然にできる人もいると思いますが、そうじゃない人が大半ですよね。たぶん。
こういうチーム、結構多そう。っていうか僕自身も、4つを明確に意識して練習したことはほとんどありませんでした。
このあたり(ボールを打ち返す練習ばかりやって、どうやったらボールを触れるようになるか?に関する練習が乏しい練習環境)が、”うまい前衛”がなかなか現れないことの背景にあるんじゃないのかなーって思いました。”うまい後衛”って結構いるけど、”うまい前衛”ってあまり見ないですよね。地区大会レベルでも県大会レベルでも全国レベルでも。
今日は以上です!じゃ、またねー。
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