「ソフトテニスのラケットの持ち方がわからない」
「初心者にグリップの握り方を説明したい」
このブログ記事は、そんな選手の方々や、そのような選手を指導する顧問の先生やコーチの方々に対して書いています。
この記事の信頼性
僕(もちお)は、ソフトテニス経験者。
- 中学校からソフトテニスを始めて、大学では体育会でプレー。
- 輝かしい実績はないけど、ソフトテニス漬けの学生生活を送った。
- 全国優勝経験のある人に2年ほど教わった経験あり
僕(もちお)は、ソフトテニス指導歴がそこそこ長い。
- 母校で外部コーチをして、選手が関東大会に出場。
- 中学校で顧問になり、1年目でジュニアなしのチームが1年生大会優勝。
- その後もジュニアなしのチームで各種の大会で入賞。
タップできる目次
【ソフトテニスのラケットの持ち方】よくある教え方
よくある教え方は、
地面にラケットを置いてから(つま先にグリップの端をのせて)、上から手のひらをかぶせるようにして持つ
です。
これでも良いんですけど、僕の経験上、初心者の選手は持ち方がズレやすいですし、ズレたことに気づきにくいです。
指導者や先輩が、初心者の選手の握り方を常にチェックして指摘できるわけではないと思うので、初心者自身が自分でチェックできるようにした方が良いかなと思っています。
【ソフトテニスのラケットの持ち方】僕なりの教え方
線を描く
※汚いのはスルー
正しいグリップを覚えさせるために、指導者や先輩は、グリップに線を描いてあげると良いです。
グリップは八角形です。
ソフトテニスの公認マーク(緑色のマーク)が目の前にくるようにラケットを用意します。
そのマークから、一つ左側のグリップ面の中央に線を引きます。
そして、親指と人差し指の境目の部分(Vの字の谷の部分)が、線と一致するように握らせます。(右利きの場合。左利きは、これの反対。)
こうやって線を描くことで、正しい(基本的)な握り方の基準が目で見えるようになります。
そうすると、初心者の選手も、正しい(基本的な)握り方なのかを自分で確認することができるようになります。
「生卵・小鳥を握るように」グリップを握る
生卵を握るように、小鳥を握るように、力をできるだけ抜いてグリップを握るようにします。
裏から見た様子。
このように、中指と人差し指の間に、少し空間ができるように握ります。
【ソフトテニスのラケットの持ち方】前衛と後衛の違い
前衛も後衛も、上で説明したようにグリップを握ればOKだと思います。
ただ、いろんな選手を見てみると、グリップの握り方に「前衛っぽさ」と「後衛っぽさ」がある気がしています。
前衛 | ラケットを短めに(グリップの中央寄りを)握る選手が多い気がする。 (たぶん、ラケットを素早く操作できるようにするため) |
---|---|
後衛 | ラケットを長めに(グリップの端っこを)握る選手が多い気がする。 (たぶん、遠心力を大きくしてボールの威力を出すため) |
これは、「こうやって持つべき」という話ではなく、「こういう傾向があるよ」っていうだけです。
「ボレーできる範囲を少しでも増やすために、前衛はラケットを長めに持つべきだ」っていう指導をしている名監督もいます。
初心者のうちは、前衛・後衛とかは気にせず、手のひらが少しグリップの端から出るくらいの握り方でOKだと思います。
【ソフトテニスのラケットの持ち方】そもそも教えるべきなのか?
ところで、グリップの握り方を教えるべきなの?ということについて。
実際、グリップの握り方は人それぞれ。
船水颯人プロも、そのようなことを言っています。
ただ、僕は”最初は”基本をしっかりと教えた方が良いと思っています。
最初から「どんな持ち方でも良いよ」って言ってしまうと、現代のソフトテニスで主流ではない握り方をしてしまう可能性があるからです。
そんなレアなことが起きるのに賭けるよりも、基本(とされている握り方)を身につけた方が近道かな、と。
なにより、船水颯人プロのグリップの握り方って、「基本」に忠実な感じですからね。
それに、良くも悪くもソフトテニス界は保守的なので、市や県の強化役員の人たちは「基本」ができているかどうかで、強化メンバーを選ぶ可能性もあります。
独特なグリップの握り方をしているから、強くても強化メンバーに選ばれない…ってこともなくはないと思うので、無難に「基本」通りにグリップは握った方が良いと思います。
少なくとも最初のうちは。
1年、2年と経って、「基本」から少しずつズレていく(=自分なりの握り方になっていく)のはOKだと思います。
というわけで、グリップの握り方は、”最初は”基本をしっかりと教えた方が良いと思っています。
【ソフトテニスのラケットの持ち方】よくあるズレ方
ここからは、よくあるズレ方を説明します。
あくまで「人それぞれ」ではありますが…矯正した方が良いかもしれません。
(「おかしい」って言われるかも)
①右にズレる(厚いグリップ)
このように右にズレたグリップの握り方を、「厚いグリップ」と言います。
力のない選手(特に女子)に多い気がします。
ボールに対してラケット面がかぶさる形になりやすいので、ボールにドライブ回転がかかりやすくなります。
初心者の選手はドライブ回転でボールを打つのが難しいのですが、このような握り方をするとドライブ回転がかかりやすくなります。
で、「すごい!ドライブ回転がかかってる!」って友達からうらやましがられるのですが、あまりにも極端な「厚いグリップ」になると、あとで苦労する可能性があります。
また、打点の高さによって得意・不得意がはっきりしやすいです。
高い打点 | 打ちやすい |
---|---|
低い打点 | 打ちにくい(手首をひねらないといけないので) |
※なので、「厚いグリップ」の選手には、低い打点で打たせるようにする戦術が効果的。厚いグリップで握って低い打点で打とうとすると、イメージしやすいはず。
初心者のうちは、右にズラさず「正しい握り方」で握らせるのが良いと思います。
②左にズレる(薄いグリップ)
このように左にズレたグリップの握り方を、「薄いグリップ」と言います。
ボールに対してラケット面が下から入る形になりやすいので、ボールにスライス回転がかかりやすくなります。
初心者の選手が初めてラケットを握ると、このように握ることが多いです。
「スライス回転になることが多いな…」と思ったら、握り方をチェックすると良いと思います。
打点の高さによって得意・不得意がはっきりしやすいです。
高い打点 | 少し打ちにくい(意識的に手首を返さないといけないので) |
---|---|
低い打点 | 打ちやすい |
③ハンマーグリップ
力んでしまう初心者の選手は、このように人差し指と中指の間に空間ができない握り方をしがちです。
これを「ハンマーグリップ」と言います。
ハンマーグリップ自体はダメな握り方ではありませんが、初心者の選手がハンマーグリップで握ると力むことにつながる気がします。
なので、最初のうちは人差し指と中指の間に少し空間ができるように握らせる方が良いかなと思います。
【ソフトテニスのラケットの持ち方】まとめ
まとめると、
となります。
あくまで、これが「基本」。
ただ、トップレベルの選手の中にも、「厚いグリップ」の人、「薄いグリップ」の人、「ハンマーグリップ」の人がいます。
なので、最終的には「自分に合ったグリップ」「状況に応じたグリップ」が重要です。
とはいえ、個性は基本(=型)を身につけた上で、少しずつ出てくるもの。まずは、「基本」を身につけるようにするのがおすすめです!
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