//もちおのソフトテニスノート
//2021年1月4日(月) 第355号
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昨日に引き続き、前衛のポジションについて考えてみます。
クロス展開で前衛がストレート側に寄りすぎていて「守りすぎな前衛のポジション」になる…ってのは前衛あるあるだと思います。特に中学生は。こういう「守りすぎな前衛のポジション」がOKなのか?について、僕なりに考えてみました。
※昨日の記事はこちら
前衛はリスクをとってリターンを得るポジション
わざわざネット前に立って前衛をやるのは、そのことによってリターンを得る(ポイントを取りやすくする)ため。
じゃあ、リターンを得るためにどんなリスクをとるのか?というと、
- パッシングショットが抜けるリスク
- ミドル割りされるリスク
このようなリスクをとるわけです。もちろん、パッシングショットが抜けるリスクの方が大きなリスクです。パッシングショットが抜けてしまったら即失点につながりやすいですが、ミドル割りの場合は後ろにいる後衛がカバーできることが多いので。
そして、前衛がなかなか触れないコースがあります。それが死角。相手後衛の立場から考えると、死角以外のコース=「相手前衛に取られる可能性のが高いコース」ということですよね。
つまり、前衛はこの死角を狭くすることによって、相手後衛に「どこに打っても前衛に取られそう…」って思わせることができます。相手後衛にリスクを負わせることができるわけ。前衛にとってのリターンです。
まとめると、前衛は
- (1)パッシングショットが抜けるリスクを小さくしたい
- (2)ミドル割りをされるリスクを小さくしたい
- (3)死角を狭くして相手にリスクを負わせたい
という、3つの願望を持つということになります。反射神経が優れていて手足が長ければ(1)(2)(3)すべての願望を十分満たすことができますが、現実的には難しい。だからこそポジション取りは奥が深いわけです。
前衛のポジションが守り気味の場合
(1)パッシングショットが抜けるリスクを小さくしたい
っていう願望を叶えようと思うと、(2)ミドル割りのリスクは大きくなって、(3)死角を狭くするというリターンは得られません。
前衛というポジションをやり始めたばかりの導入段階だったらアリかなと思いますが、このポジションを取らせ続ける…ってのには、僕は否定的です。そもそもリターンを得るために前衛っていうポジションをやるわけなのに、これじゃリターンをほぼ得られないので。
こういう消極的なポジション取りになる背景には「パッシングショットを打たれたら取れない」っていう懸念があるんだと思います。が、そのレベルの選手の場合、相手だってコースの打ち分けを十分にできないはずです。だったら、基本通り「相手の打点と自分のコートのセンターマークを結んだ線上」にポジション取りをして、リターンを得る方針をとった方が良いと思います。
もし自分は「パッシングショットを打たれたら取れない」っていうレベルだけど、相手はコースの打ち分けを十分にできるレベル…なのだとしたら、そもそもそれは勝負になっていない。ポジションをどう調整したとしても負け濃厚だと思うので、「抜かれないように…」って考えるよりも前衛の醍醐味である「リスクを負ってリターンを得る」という楽しみ・恐怖を実感させた方が良いと思います。
前衛のポジションが攻め気味の場合
- (2)ミドル割りをされるリスクを小さくしたい
- (3)死角を狭くして相手にリスクを負わせたい
っていう願望を叶えようと思うと、(1)パッシングショットのリスクは大きくなります。
こういうポジション取りをする選手で思い浮かぶのは丸山選手(上宮高校→明治大学)。それくらいハイレベルな選手にならないとこのポジション取りを”常に”やるのは難しいと僕は思っているので、このポジション取りは状況に応じてピンポイントで使うくらいで良いと思います。
とりあえず今日はここまで。じゃ、またねー!
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