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【560ページ目】対ダブル後衛の戦術まとめ

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//もちおのソフトテニスノート

//2021年9月19日(日) 第560号

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対タブル後衛の戦術について、今の時点での僕の考えをまとめておきます。

 

 

雁行陣で対処する場合の戦術・戦略

自分の前衛がポジションチェンジしなくて済むように配球する

後衛は、自分の前衛が大きくポジションチェンジをしなくて済むように(=前衛のポジション取りが遅れてコートに隙ができないようにするために)、あっちこっちにボールを打たないようにします。

 

前衛のポジションは「相手の打点と自分のコートのセンターマークを結んだ線上」が基本なので、

【320ページ目:もちおのソフトテニスノート】ダブル後衛と戦う時の基本的な考え方

後衛が正クロスにボールを打った時の前衛のポジションはこのあたりになります。

 

【320ページ目:もちおのソフトテニスノート】ダブル後衛と戦う時の基本的な考え方

もしこの状況から後衛が急に右ストレートに打った場合、前衛は大きくポジションチェンジをしなければいけません。この移動が結構大変です(遅れると自分達のコートに隙が生まれてミドル攻撃される可能性が高くなってしまう)

 

【320ページ目:もちおのソフトテニスノート】ダブル後衛と戦う時の基本的な考え方

 

ということで、相手がダブル後衛の場合は、自分の前衛が大きくポジションチェンジをしなくて済むように、あっちこっちにボールを打たないようにするのが基本だと思います。

※ただ、同じコースに打ち続けていたら、相手からしたら意外性がなくて対処するのが楽になってしまいます。なので、「チャンスボールが来た時は正クロスに打つね」といった感じで、攻撃の仕方をあらかじめ前衛と後衛とで打ち合わせしておくと良いと思います。

 

 

前衛は基本、動かない

前衛は基本的には動かないようにします(=ディフェンスに徹するようにします)

相手は2人ともベースラインにいて「フォローが2人いる」という状態なので、中途半端なボレーをすると逆ポイントを誘発してしまうからです(←フォローで相手に攻撃されてしまう)

 

【320ページ目:もちおのソフトテニスノート】ダブル後衛と戦う時の基本的な考え方

 

特に、フォロー技術が高い選手2人でダブル後衛を組んでいる場合は、「相手前衛にボレーをされてもフォローで逆ポイントしよう」くらいの心構えを持っていることが多いです。「前衛は動きまくった方がいい!」って勘違いしてやたらポーチボレーをしに行ったとしても、良い結果が得られる確率は割と低いと思います。

 

ということで、「前衛はポジション取りをしっかりとして安易に動かずに、相手のアタックを止めることに徹する」というのが、対ダブル後衛の基本的な戦術になると思います。

 

※もちろん、ポーチボレーをしに行くのが必ずしもダメ!っていうわけではないです。ソフトテニスは相手の裏をかくことが重要なので。

 

※相手がフォロー技術の低いダブル後衛だった場合は、前衛は積極的に動いてOKだと思います。逆ポイントのリスクが低いからです。

 

※相手のフォロー技術のレベルを確かめるために、試合の序盤で積極的にボレーをしに行くのは大いにあり!だと思います。

 

 

前衛がベースラインに下がる

ダブル後衛のペアが攻撃パターンとして使ってくる前衛アタックを前衛が止められない場合は、「相手の得点源を消す」ために前衛がベースラインに下がるのもありだと思います。

むちゃくちゃ消極的な戦術ですが、前衛アタックをひたすら打たれて、スカスカ抜かれたりボレーできなかったりしてポイントを失い続けるくらいなら、ベースラインに下がっちゃった方が良いです。

それに、ダブル後衛vsダブル後衛という形にしてしまえば、もしかすると相手も焦ってプレーに乱れが生じるかもしれません(←もしかすると…だけど)

 

 

前衛はツイストを狙う

雁行陣のスタイルで前衛が狙いたいのは、ダブル後衛が攻撃の起点として使ってくるツイストです。

ダブル後衛の得点パターンはツイストからの攻撃か前衛アタックくらいしかないので、どこかで必ず使ってくるツイストをボレーすることを狙いたいです。

 

もちろん、雁行陣ペアの後衛がそれなりに打てることが前提です。ただ、ロブで振り回されてもバック側に打たれても後衛がしっかりとつなげることができれば、ダブル後衛からしたら得点源がなくなります。

こういう時、ダブル後衛は「前後の揺さぶり」をかけてくることが多いと思うんです。つまり、ツイストやスライスボールなどで、ショートボールを混ぜてくるわけです。

なので、雁行陣の前衛はダブル後衛ペアが打ってくるカット(スライス)ボールに狙いをしぼって、それをボレーしに行きたいです。

※ダブル後衛のペアが「カット(スライス)を使ったら、前にダッシュしてダブル前衛の形を取る」っていう戦術を使うようになったら、厳しくなりますが…。

 

 

雁行陣orダブル後衛で対処する場合の戦術・戦略

片方の相手を狙い続ける

ダブル後衛のペアの片方の相手の方にひたすら打ち続ける戦術です。

この戦術のメリット

  • 前衛が大きくポジションチェンジをする必要がない(→前衛が相手をよく見て仕掛けやすくなる)
  • 相手の精神を削れる可能性がある
  • 狙われていない方の選手が、ボールを触ろうとしてポジションをズラしてくれる可能性がある(→コートに隙が生まれる)

 

この戦術のデメリット

  • 相手が割り切ってプレーしてくる可能性がある(「自分の方にボールが飛んでくる」ってわかっているので)

 

どちらを狙うのか?

大きく分けて2つの方針があると思います。

  1. 特定の相手だけを狙い続ける
  2. 自分が得意な方のコースに打ち続ける(→結果的に、片方を狙っていることになる)

 

①は、例えば「帽子をかぶった方の選手を狙い続けよう」みたいな感じです。その選手がコートの左右のどちらのサイドにいたとしても、その選手を狙い続けるという方針です。

②は、例えば「正クロスに打ち続けよう」みたいな感じです。正クロスのボールを打った先に相手ペアのどちらがいるのか?までは問わない、という方針です。

 

ここでは、「①特定の相手だけを狙い続ける」についてもっと深掘りして考えてみます。

対ダブル後衛で「片方の選手を狙う」っていう戦術をとる場合、”技術的に下の選手”を狙うのが王道のやり方だと思いますが、これ以外の考え方もあると思っているので、そのあたりについて整理(いろんな可能性をピックアップ)してみます。

 

後輩を狙う

ダブル後衛のペアが先輩と後輩とで組んでいる時は、「後輩を狙う」という戦術もありだと思います。

もちろんその2人の関係性にもよるので一概には言えないのですが、後輩が先輩に対して気を遣っている感じがするのであれば、後輩を狙うことで後輩を精神的に追い詰めることができるかもしれません。

 

短気な方を狙う

「短気な方の選手(メンタルが弱い選手)を狙う」という戦術も考えられます。

技術レベルが高かったとしても、短気な選手を狙い続けることでミスを誘うことができるかもしれません。

 

疲れている方を狙う

「疲れている方の選手(体力が低い選手)を狙う」という戦術もあり得ます。

技術レベルが高かったとしても、疲れている方の選手を狙い続けることでミスを誘えるかもしれません。

 

技術的に上の選手を狙う

「技術的に上の選手を狙う」っていう戦術も実はあると思っています。

ダブル後衛の2人の技術レベルの差が明らかで、「これ、絶対ペアの2人に格差があるでしょ!」って思える場合に、あえて”技術的に上の選手”を狙います。

そうすると、「自分はいつも狙われないんだよね。狙われるのはペアのアイツなんだよね。」って思っている”技術的に上の選手”がビビってくれるかもしれません。「このペアを引っ張るのは自分なんだ!」って思っているだろうから、いろいろと無理をしてくれるかもしれません。

その”技術的に上の選手”にミスが出始めて、「いつもはペアのアイツのミスを責めてたんだから!自分がこんなプレーをしてちゃダメだ…」「隣で見てる”技術的に低い選手”の心配そうな目線がイタイ!!!!!!!」って、勝手に精神的に追い詰められてくれたら儲け物です。

※そういう意味で、「先輩を狙う」っていう戦術もありだと思っています。

 

 

いつまで狙うのか?

片方の選手をいつまで狙い続けるのか?に関して、大きく分けて2つの方針があります。

(Ⅰ)ずっと同じ方を狙い続ける

(Ⅱ)途中で狙う方を変える

 

(Ⅰ)は、試合の最初から最後まで基本的にずっと同じ方(相手・コース)を狙い続けるという方針です。

(Ⅱ)は、例えば「3ゲーム目までは”こっち”を狙うけど4ゲーム目からは”あっち”を狙う」といった方針です。

 

 

ここまで考えてきたことを、「どちらを狙うのか?」と「いつまで狙うのか?」の2×2の図で整理してみます。

  • A:特定の相手だけを最初から最後までずっと狙い続ける
  • B:特定の相手を狙うけど、試合の途中で狙う方を変える
  • C:自分が得意な方のコースだけを最初から最後までずっと狙い続ける
  • D:自分が得意な方のコースを狙うけど、試合の途中で狙う方を変える

 

つまり、「片方の相手を狙い続ける」と一言に言っても、よく掘り下げて考えてみると、この4つの戦術に分けることができるわけです。

 

 

センターを攻める

ダブル後衛のペアの間(センター)を攻める戦術です。

この戦術のメリット

  • 前衛が大きくポジションチェンジをする必要がない(→前衛が相手をよく見て仕掛けやすくなる)
  • サイドアウトするリスクがない
  • 相手がお見合いをしてくれる可能性がある

 

この戦術のデメリット

  • ボールに角度がつかないのでオープンスペースを作りにくい(攻撃になりにくい)
  • 相手のサイドアウトを誘発することが難しい

 

大学時代、1個上の先輩と組んでダブル後衛と戦う時にこの戦術を使っていたのを覚えています(先輩「基本、センターに打ち続けるわ。で、チャンスボールが来たらコートの外側に打つから、そこでポジション取りが遅れないようにしてね。」→僕「わかりました!」みたいな感じです)

※「センターを攻める」と一言に言っても、いろんなセンターの狙い方があります。ど真ん中(センターマーク)を狙ったり、左寄りのセンターを狙ったり、右寄りのセンターを狙ったり。相手がどのセンターを苦手としているか?を見極めることが重要です。

 

 

サイドを攻める

サイドライン付近を攻める戦術です。レベルの高いダブル後衛に対しては、サイドを攻撃することができないとなかなか勝てない!って僕は思っています。

 

※実際、2021年の全中女子準決勝・決勝では、サイドを攻めることができたかどうか?が勝敗を分ける一つの鍵になっていたと思います。

(11:46〜)

 

 

(12:44〜)

 

 

(17:15〜)

 

 

(24:44〜)

 

 

(28:30〜)

 

 

ポジションを固定しているダブル後衛に対する戦術・戦略

右利きと左利きの選手がダブル後衛を組んで、

  • 右利きの選手はコートの左サイド
  • 左利きの選手はコートの右サイド

という陣形をとることがよくあります(サーブ時のポジションも工夫して、そのポジションを固定しようとすることもある)

この場合、センターはどちらもフォアになるので、センターへの攻撃がそこまで有効打にならないことが多いです。

 

このようなペアを相手にした時の戦術について説明します。

 

ツイストを打ってからロブを打って、ポジションを逆にする

ツイストを打って片方の選手を前に動かして、その後、その選手の頭を越すロブを打って2人のポジションを逆にするという戦術です。

その後は、センター攻撃をします(←ポジションが入れ替わった結果、センターは2人ともバックになるから)

 

 

2021年の全中女子で優勝したペアは、この戦術を(間違いなく)意図的に使っていました。参考になるので、ぜひチェックしてみてください↓

(10:38〜)

 

 

(12:06〜)

 

 

(23:03〜)

 

 

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