//もちおのソフトテニスノート
//2021年1月19日(火) 第370号
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「全国区の選手が”全国区の選手”になった背景を探りたい!」って思って、とある選手にインタビューをさせていただきました。その選手(A選手)は全小・全中・インハイに出場した経験があって、現在もトップレベルで活躍しています。
今回はそのインタビューの総括をしたいと思います。
早くスタートしてエリートコースに乗る
身も蓋もない話ですが、全国区の選手になるために最も重要なのは「早くスタートしてエリートコースに乗る」ということだと思いました。
なるべく早くソフトテニスを始めて周りの選手よりも上手い状態をキープすれば、上手い選手だけが集まって行う合同練習や練習試合、大会に呼ばれるようになって、さらに質の高い練習ができるわけです。同時に全国各地にいるレベルの高い選手と友人になれるので、目標ができたりお互いに切磋琢磨するライバルができたりします。
インタビューをさせていただいたA選手は、小1からソフトテニスを始めました。その結果(もちろんそれだけが理由じゃないと思いますが)、周りの選手よりも相対的に上手い状態をキープすることができ、中学生になった頃には土日に強豪校の選手が集まる練習試合によく参加するようになりました。「早くスタートしてエリートコースに乗る」の典型例だと思います。
上記のようなエリートコースに乗ることができれば、あとはそのままエスカレーターに乗ったかのようにさらに上へ上へと引き上げられていく…という構造(もちろん本人が努力していることは大前提ですが)。おそらくソフトテニス界のトップレベルの選手はこのような仕組みで”トップレベルの選手”になるのだと思います。たぶん他のスポーツも同様でしょう。エリートコースに乗ることがものすごく大事。
もちろん努力に努力を重ねて大器晩成型選手として遅れてエリートコースに乗ることも可能だとは思います。ですが、全国レベルで活躍している選手の大多数が小学生からソフトテニスを始めた選手で、中学生から始めた選手はほとんどいないことを考えると、「早くスタートしてエリートコースに乗る」ということが全国区の選手になるうえで重要だということは間違いなさそうです。
。。。。。。。
この話、今現在エリートコースに乗れていない選手・チームにとっては再現性のない役に立たない話です。悔しい。
んが、A選手の話の中には「お、これなら僕みたいな一般人でも再現できるかも」って思うこともありました。
上手い先輩がいる
上手い先輩がいる(=目標となる選手がいる)ということが、上達していくうえでかなり重要っぽいです。
A選手の場合、小学生の時に所属していたチームは小林幸司選手や松口友也選手の出身チームでした。年齢が離れているので一緒に練習をしていたわけではありませんでしたが、小林選手や松口選手の小さい頃の様子をよく聞かされたり動画で見せてもらったりしていたとのことです。その結果、A選手の脳内にゴールイメージができたのは間違いないと思います。
また、そのチームは全小に出場する選手が毎年出るようなチームだったので、「あの先輩のようになれば自分も全小に出られるはず」という感覚もあったはず。
このように、上手い先輩がいる(=目標となる選手がいる)ということが、ソフトテニスの上達において重要なのでしょう。「プラモデルを組み立てることができるのは外箱に完成形が描かれているからだ」という例え話がわかりやすくて、ゴールイメージがあるからこそうまくいくという事実は、おそらくソフトテニスにも当てはまります。ライバルというよりはゴールイメージ。「あれくらいできれば、全国に出られる」という目安みたいな感じです。
こう考えると、僕のような一般人がやるべきことは、「1ペアだけでもいいから、何がなんでも成果を出す」ということではないでしょうか。1ペアだけでもいいから何かしらの成果が出れば、同級生もしくは後輩にとってのゴールイメージになるわけです。そうすればチームは成長していく。そういえばシンクロナイズドスイミングの名指導者である井村雅代さんも「とにかくエースを育てる。それが最優先。エースが育てば、チームは自然と成長していく。」といった趣旨のことを言っていました。
でもこれって公立中学校の教員には難しいんですよね。公立中学校の教員は約7年で異動なので、シビアなタイムリミットがあるんです。
赴任した学校のチームの雰囲気を刷新するのに2〜3年かかる
→エースが成果を出し始める
→あと3〜4年しか残っていない
=丸々3年間みられる学年は1〜2つしかない
=顧問的には1〜2回しかチャンスがない
ってなりがち。良い感じになってきた頃に異動…っていう感じ。この点に関してはまた今度書こうと思います。
とにかく、上達するためには「上手い選手がいる」という環境が重要です。
(長くなったので、今回はここで切ります。次回につづく)
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