//もちおのソフトテニスノート
//2022年4月10日(日) 第619号
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最近、小学生(ジュニア)・中学生合同の練習試合に何回かお邪魔させていただくことがあり、その中でいろいろと考えさせられることがありました。
今日は「強制と自主性」というテーマで、思ったことについて書きたいと思います。先に断っておきますが、読んだ後に、もしかすると熱心な親御さんほど嫌な気持ちになるかもしれません。
強制と自主性
近隣の小学生ジュニアチームと中学生が数百人規模で集まって行われた練習試合に、お邪魔させていただきました。
中学生はおそらくほとんどがジュニアチームの卒業生だったと思います。あと、選手だけでなく引率の大人(保護者やコーチ)もたくさん来ていました。
この練習会に来て僕が思ったのは、「ここに来ている選手の中で、どれだけの人が自分の意志で『来よう』と思って来たのだろう?」ってこと。
言い換えると、どれだけの人が親に言われて強制的に来させられて、どれだけの人が自主的に来たのだろう?ということです。
なぜこのような疑問を抱いたのかというと、小学生に比べ、自我が強く目覚めた中学生の中には「別に行きたいと思ってないけど、親が『行くよ!』って言うからついてきただけだし」って思っている人も多いと思うからです。(決して口には出さないけど)
ソフトテニスじゃない別の遊びをしたい中学生だって、本当はたくさんいるはずなんです。(決して口には出さないけど)
★★★
大人(親)は、その練習会で自分自身がプレーするわけではありません。かといって、我が子のプレーをただボーッと眺めながら「つまんないなー」「早く帰りたいなー」って考えているのかというと、そういうわけではなさそうです。
大人には、ジュニア時代からの「我が子を連れてきている親」同士のコミュニティがあります。このような練習会は、そんな親同士の交流の機会になっていることが多いのです。
言葉を選ばずに言うと、子供を媒介にして、大人(親)自身が練習会というイベントを楽しんでいるわけです。
僕は別に大人(親)が間違っている!って批判したいわけではありません。親は子供を自分の思い通りにできる権利があります。親は何も間違っていませんし、ひどいことをしているとは全く思いません。
それに、子供だってなんだかんだ行ったら行ったで、練習会を楽しみます。ソフトテニスを心の底から嫌いなわけではないだろうし、仲の良い友達と試合するのは楽しいだろうし、友達と話すのは楽しいだろうから。
だから、僕は「子供は被害者だ」とは思っていません。これまた言葉を選ばずに言うと、子供が実はしんどい思いをしているのだとしても、親と子の共犯だと思っています。
★★★
ただ、100%子供への善意で(=子供のために!)行われている「練習会に参加する」という行為・子供への強制が、子供をしんどくさせているかもしれない…と親自身が想像することは大事なことだと思います。
たぶんですけど、子供が例えば「本当は行きたくない」「ソフトテニスじゃなくて、友達と別の遊びをしたい」「ソフトテニスをやるのは楽しいけど、今回は半日だけにしたい」と思っていたとしても、そんなこと口が裂けても絶対に言えないでしょう。
なぜなら、子供は「自分の親は、善意でやってくれている」ということをおそらくわかっているから。「自分のためにやってくれている」ということがわかっているから。
それなのに、「明日は行きたくない」だの「友達と遊びたい」だの「もう帰りたい」だの言ったら、、、自分の本音を吐露したら、、、親は怒るだろうし悲しむでしょう。だから言えない。
そして、その親の「善意の強制」のおかげで自分が上達できたこともわかっているはず。
申し訳なくて、「行きたくない」なんて言えないんです。
★★★
中学生になった我が子は、もう「小学生だった時の我が子」とは違うんです。
練習に連れ回してもソフトテニスを喜んでやっていた「小学生だった時の我が子」はもういなくて、親の期待・思いとは裏腹に「ソフトテニスは楽しいけど、そこまででも…」って思っているかもしれないんです。
もしかすると、小学生までは親の都合で連れて行っても良いかもしれません。強制の方が強くても良いかもしれません。
でも、中学生になったら、「今度こういうイベントがあるみたいだから、一応あなたに伝えといたよ。行きたかったら言ってね。」って感じで、選択の機会を与える方が良いかもしれません。
そこでもし「行きたくない」って言われても、(寂しいだろうと思いますが、)子供の自我が芽生え自立への道を歩み始めていることを認めるしかないと僕は思います。
間違いなく言えるのは、小学生だった時と同じように「今度の土日に○○に行くよ!(強制)」っていう感じで子供を連れ回して苦しむのは、子供だということです。
★★★
親(大人)は「こうなってほしい!」っていう期待を子供に対して抱かない方が良いのかもしれません。
子供は親(大人)の期待を裏切って、勝手に・そして立派に成長していきます。
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